仙台生まれの詩人・英文学者であった土井晩翠は、あの「荒城の月」の作詞者としても有名ですよね。
晩翠は、東北帝国大学(現・東北大学)の教授で、昭和24年に初の仙台名誉市民となった人物でもあります。
大学を退官した後は、現在の仙台市街中心部にある邸宅で、穏やかに過ごしたそうです。
ところが昭和20年の仙台空襲でその邸宅が焼け落ちてしまいます。
住居を失って落胆する晩翠を見て、その教え子は有志を募って新たな住居を建ててあげたのでした。
晩翠は、昭和27年に82歳で亡くなるまでそこで穏やかに晩年を過ごしたそうです。
その後、晩翠の親族によって仙台市に寄贈されたその住居が「晩翠草堂」です。
現在は一般公開され、誰でも無料で見学できます。
仙台市街の喧噪が嘘のように静かな邸宅と初夏の緑が美しい庭園をちょっと覗けば、心が穏やかになること請け合いですよ。
◇晩翠草堂へのアクセス
JR仙台駅から徒歩約17分
るーぷる仙台「晩翠草堂前」バス停下車すぐ
住所:宮城県仙台市青葉区大町1丁目2−2